はじめに
こんにちわ、爪川です
今回の記事ではハワイ州にある63の高校、その部活動での脳振盪の発生件数やスポーツ別のリスクについて調べた文献を見ていこうと思います
スポーツ別:脳振盪のリスク、ハワイでの研究を参考に
- この研究では男女で計14種類のスポーツを対象として調査しています
- 調査期間は2011年から2017年の6年間です
- その6年間の調査期間の中で、各スポーツの参加者数や脳振盪発生件数を記録し、スポーツ別の脳振盪の発生リスクを探っています
スポーツ別:競技参加選手と脳振盪発生数
最初は6年間の研究期間において、各スポーツにどの程度の数の選手が参加し、そしてどの程度の脳振盪が発生したかを見ていこうと思います
※枠内の数値は6年間トータルでの数字で、1年毎や平均数ではありません
種類 | 競参加選手数 | 脳振盪発生数 |
アメリカンフットボール | 20599 | 2302 |
サッカー(女子) | 8080 | 579 |
野球 | 7893 | 178 |
バレーボール(女子) | 7806 | 273 |
ソフトボール | 7230 | 267 |
バスケットボール(男子) | 6689 | 248 |
サッカー(男子) | 6656 | 299 |
バスケットボール(女子) | 5399 | 381 |
レスリング(男子) | 5283 | 390 |
バレーボール(男子) | 5257 | 52 |
チアリーディング(女子) | 4440 | 405 |
柔道(男子) | 3097 | 219 |
レスリング(女子) | 2502 | 165 |
柔道(女子) | 2035 | 235 |
この表からわかる通りアメリカンフットボールが最も参加選手が多いスポーツでした。そのこともあってか脳振盪の発生件数も調査対象スポーツの中で最大となっています。
脳振盪発生のリスク
先ほど見た様に脳振盪の発生件数ではアメリカンフットボールが最多でした。
ただし参加者数が少ないスポーツに関わらず脳振盪発生数が多い場合は、そのスポーツは比率的に脳振盪の発生リスクが高いことが考えられます
ですのでここからは脳振盪発生リスクの高いスポーツ、まずは上位3つを見ていき、その後に全てのスポーツを見ていこうと思います
上位3スポーツ
まずは脳振盪の発生リスクが高かったスポーツの上位3つです
柔道(女子) | 11.55 |
アメリカンフットボール | 11.18 |
チアリーティング(女子) | 9.12 |
※表内の数値は6年間の総脳振盪発生数を総競技参加者数で割ってパーセントで表したものです
全て
そして次に全体のスポーツの一覧です
柔道(女子) | 11.55 |
アメリカンフットボール | 11.18 |
チアリーディング(女子) | 9.12 |
レスリング(男子) | 7.38 |
サッカー(女子) | 7.17 |
柔道(男子) | 7.07 |
バスケットボール(女子) | 7.06 |
レスリング(女子) | 6.59 |
サッカー(男子) | 4.49 |
バスケットボール(男子) | 3.71 |
ソフトボール | 3.69 |
バレーボール(女子) | 3.50 |
野球(男子) | 2.26 |
バレーボール(男子) | 0.99 |
男女での違い
脳振盪は同じスポーツでは女子の方が受傷リスクが高いと言われています
今回の研究ではそれがどうなっているのかを見ていきたいと思います
赤字の方が脳振盪発生リスクが高い方です
スポーツ | 男子 | 女子 |
柔道 | 7.07 | 11.55 |
レスリング | 7.38 | 6.59 |
サッカー | 4.49 | 7.17 |
バスケットボール | 3.71 | 7.06 |
バレーボール | 0.99 | 3.50 |
野球とソフトボール | 2.26 | 3.50 |
このように今回のハワイの高校を対象とした研究でも、レスリング以外では女子の方が脳振盪のリスクが高いことがわかります
まとめ
今回のまとめです!
- 脳振盪の発生件数が最多なスポーツは「アメリカンフットボール」
- 脳振盪の発生リスクが高いスポーツの上位3つは「柔道(女子)」、「アメリカンフットボール」、「チアリーディング(女子)」
- 柔道、サッカー、バスケットボール、バレーボール、野球とソフトボールでは男子よりも女子の方が脳振盪発生リスクが高い
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