こんにちわ、爪川です
今回はブログは前回に引き続き、第6回国際スポーツ脳振盪会議において変更があった点を見ていきます
今回の記事では「SCAT5からSCAT6への変更」について見ていこうと思います
SCAT5からSCAT6へ
SCAT5からSCAT6への変更点は大きく以下の7つです
- 実施時期
- Immediate Assessment/Neuro Screenの順番と仕組み
- 即時記憶の単語数の増加
- 月の逆唱の時間計測
- バランス評価の難易度増加(オプション)
- タンデム歩行の時間計測
- タンデム歩行のデュアルタスク(オプション)
これらを1つずつ見ていきます
実施時期
SCAT6では実施時期の推奨が追加されました
具体的にはSCAT6は受傷後72時間以内までの使用が推奨されました
この実施時期は伸びても1週間で、それ以降は今後取り上げるSCOAT6を使用するよう薦められています
Immediate Assessment/Neuro Screenの順番と仕組み
Immediate Assessment/Neuro ScreenがSCAT6では新しくなりました
これはオンフィールド(ピッチやグラウンドの中)での評価を指します
この評価の順番と仕組みが新しくなりました
SCAT5ではImmediate Assessmentの順番は以下でした
- レッドフラッグ
- 客観的兆候
- マドックス質問テスト
- グラスゴーコーマスケール
- 頚椎の評価
これがSCAT6では以下に変更になっています
- レッドフラグ
- 客観的兆候
- グラスゴーコーマスケール
- 頚椎の評価
- コーディネーションと動眼/運動機能スクリーン(Coordination & Ocular/Motor Screen)
- マドックス質問テスト
このようにSCAT6では新しい評価が追加されたり、その順番が変更になっています
また、SCAT6の紙面上では以下の写真のように評価に基いて次のステップは何をするかが見やすくなっています
即時記憶の単語数の増加
SCAT5では即時記憶の単語は5個か10個の2択でした
ですが、SCAT6では単語5個は廃止され、単語10個のみとなりました
月の逆唱の時間計測
SCAT5では月の名前を逆から言うテストがありました
英語なので12月のDecemberから11月のNovember、そして1月のJanuaryまでを言っていきます
日本語だと12月11月10月、、、と簡単なので曜日(日曜日、土曜日、、、)で代替えされる場合もあります
この月の逆唄はSCAT5では「間違いなく言えるか」をチェックしていたのに対し、SCAT6では「間違いなく言えるか」と「言い終えるまでの時間」もチェックすることになりました
英語に限った話ではありますが、12月から1月までを30秒以内に1回も間違いなく言えればOKという評価になりました
バランス評価の難易度増加(オプション)
SCAT6ではバランス評価を行う際に、より難しい状態でテストを行うオプションが追加されました
このテストではFoam Pad(柔らかいマット)の上に立ってバランス評価を行います
ただし、これはオプションなので必須のテストではありません
タンデム歩行の時間計測
タンデム歩行の際の時間計測もSCAT6では追加されました
タンデム歩行は3回行い、それぞれの時間を計測。3回の平均と最も早いタイムを記録します
タンデム歩行のデュアルタスク(オプション)
タンデム歩行に関しては時間計測の他にも、さらに難易度が高い実施方法もSCAT6では含まれています
この実施方法ではタンデム歩行を引き算を行いながら実施します
ここでの引き算とは100から7を連続で引いていくような計算で、100, 93, 86, 79, 72, 65,,,,というように選手は答えていきます
このようにタンデム歩行と計算を同時に行いながら、タンデム歩行の時間と計算の間違いをカウントします
ただし、このテストもオプションなので必須ではありません
まとめ
今回のまとめです!
- SCAT5からSCAT6へ大きな変更点は以下の7つ
- 実施時期
- Immediate Assessment/Neuro Screenの順番と仕組み
- 即時記憶の単語数の増加
- 月の逆唱の時間計測
- バランス評価の難易度増加(オプション)
- タンデム歩行の時間計測
- タンデム歩行のデュアルタスク(オプション)
参照資料
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